【自然にそった暮らし】第二十二候「蚕起食桑 かいこおきてくわをはむ」小満・初候

今回は、自然にそった暮らし、七十二候の第二十二候「蚕起食桑」について。
蚕起食桑は、「かいこおきてくわをはむ」と読みます。

二十四節気では「立夏」から「小満」へと移りました。蚕起食桑は、「小満」のはじめの七十二候 初候です。
いまの5月20日~25日ころになります。

七十二候は、自然に寄り添う暮らし方の知恵を紹介してくれています。
そのなかでも、EATでは旬の食材についてご紹介しています。自然にそった食べ方の参考にしていただけると嬉しいです。

二十四節気「小満(しょうまん)」

小満とは、すべての生命が次第に成長し満ち満ちていくころのこと。
陽気がよくなり、太陽の日を浴びて、草花や木々、動物も虫も人も成長する季節です。

七十二候「蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)」

蚕起食桑「蚕」

新暦で5月20日~25日ころ。
蚕が卵から孵化し、桑の葉をたくさん食べ成長するころ。

蚕の繭はシルクの原料です。
この時期にあたる旧暦の4月には、「木の葉採り月」という別名があります。蚕に食べさせるための桑の葉を採る月という意味です。
蚕は新鮮な桑の葉しか食べないため、1日のうちに何度も桑の葉を採ったことからそういわれています。

旬の食材「そらまめ」

そらまめ

そらまめは漢字で「空豆」や「蚕豆」と書きます。
空に向かってさやが実ることから「空豆」と書くのが有名な由来ですが、さやが蚕の繭に似ていることや、蚕が繭をつくる時期にそらまめが食べごろになるため「蚕豆」と書かれるなどといわれています。

そらまめはタンパク質、カリウム、ミネラルを豊富に含んでいます。その他、ビタミンB群、ビタミンCも含んでおり、栄養価の高い食材です。

最近では、季節の手仕事として自家製「豆板醤」作りも人気ですね!

そらまめの選び方

  • さやつきで、緑が鮮やかでツヤがあるもの
  • ふっくらしていて表面に産毛がついているもの
  • 触ると弾力があるもの
  • さやに豆の形が見え、つぶが揃っているもの
  • 重みのあるもの

そらまめは鮮度が落ちやすく、おいしくいただけるのは収穫後3日ほどです。
保存方法は乾燥をさけ、さやごと冷蔵保存(保存期限2~3日ほど)、もしくは塩ゆでして冷凍保存(保存期限1か月ほど)がおすすめです。

旬の食材は栄養価も高く、一番おいしいとき!
皆さんはそらまめで何を作りますか?

「身土不二」暮らす土地の旬の食材をたくさんいただきたいですね!!

 

【七十二候とは】
日本には、一年を4つに分けた「春夏秋冬」のほかに、一年を24等分し季節を表す「二十四節気」、さらに細かく一年を72等分した「七十二候」という暦があります。
七十二候は、四季折々のできごとをそのまま名前にしていて、5日ごとに新しい季節に移ります。
日本人は昔から、七十二候を田植えや稲刈りなど農耕の目安にし、節分やお彼岸、土用など季節の節目を知る暦として使っています。今では私たちの暮らしの中に溶け込み、馴染み深いものも少なくありません。また、七十二候では、植物や生き物たち、旬の食材などが紹介され、こまやかな季節の移ろいを感じるとることができます。
気候変動によって気候の変化も大きい現代には、少しずれているところもあるかもしれませんが、自然に寄り添う暮らしを思い出させてくれる知恵がいっぱいつまっています。

 

 

参考:白井明大・有賀一広(2020)『日本の七十二候を楽しむー旧暦のある暮らしー』角川書店.

 

写真=photoAC
文=板倉由佳

Eat Act Tokyo編集部

Eat Act Tokyo 編集部 I つくる喜び、たべる楽しさ『自然にそった食べ方、暮らし方』をテーマに季節の食材を使ったレシピや心地よい食べ方を発信。私たちにも、地球にも、やさしい食べ方や暮らし方をご紹介しています。

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