一年中いつでも誰でも簡単に取り入れられる健康法としてもおすすめの「白湯」。
白湯が体にいいというのは今や常識となっていますが、意外に、正しい作り方や飲み方や白湯の効果を知らない人も多いのでは?!
そこで、今回は白湯の正しい作り方と、白湯を取り入れることで期待できるメリット、白湯が毎日のセルフケアにぴったりな理由などをご紹介したいと思います。
伝統医療として知られるアーユルヴェーダでは、実際に体と心のバランスを整える飲み物として取り入れられ、また薬膳などさまざまな民間療法・自然療法などでも推奨されています。
まずは、正しい白湯の作り方とその手順を順にご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
「白湯=冷ましたお湯」ではない
白湯って、お湯を冷ましただけのものと思っていませんか? 実は、白湯はただお湯を冷ましただけの飲み物ではありません。
正しい手順にそって作ることで白湯が本来持っている力を私たちに役立てることができます。また、驚くほどさまざまな嬉しい効果も期待できます。
白湯の嬉しい効果・メリット
日常的に取り入れるといい白湯ですが、実際どのような効果を期待できるのかというと・・・
- 新陳代謝をよくする
- 巡りをよくする
- 冷え改善
- 便秘改善
- ダイエット
- 美肌
- 心の安定、安らぎ
などがあげられます。
では、実際に白湯の正しい作り方をご紹介していきます。
白湯の正しい作り方手順
今回は、アーユルヴェーダの作り方を参考に、それを現代版としてご紹介します。
●用意するもの
- やかん、鍋(土鍋でもよい)
- 水(浄水された水、ミネラルウォーター、暮らしている土地(できれば国内)の水 )
- 白湯を入れる水筒などの容器
●作り方と手順
- やかんに水を入れて、火にかける。はじめは強火。
キッチンに窓のあるお宅では窓をあけて風通しをよくする。
窓がない場合は、換気扇をまわす。 - お湯が沸騰してきたら、やかんの蓋をはずす。
やかんから湯気が上がるようにし、やかんに新鮮な「風」が入るようにする。
このとき、大きめの泡が沸騰するくらいの火加減にする。 - そのままぶくぶくと沸騰した状態で15分ほどお湯を沸かし続ける。
15分ほど経ったら火を止め、飲めるくらいの温度に冷ます。 - それから、白湯をコップにうつし飲みます。
一度にたくさん白湯を作った場合は、保温可能な水筒などにうつし好きなときに飲んでください。
注意点
時間がたち完全に冷めてしまったお湯は飲みません。再度新しい水を使い、新たに作りましょう。
また、一度冷めたものを再度沸騰させるのはやめましょう。
白湯は体と心を整える飲み物
アーユルヴェーダでは白湯は完全にバランスが取れた飲み物といわれています。
それはなぜかというと、アーユルヴェーダでいう自然のエネルギー(生命エネルギー)がすべて入った飲み物だから、という理由からです。
体や心の不調はこの生命エネルギーのバランスの乱れにより起こるとされているアーユルヴェーダ。生命エネルギーが整い、調和された飲み物である「白湯」を毎日飲むことで、私たちの体と心のバランスが整い、調和され健やかさにつながっていくというもの。
心身のバランスや調和そして、自然との調和も大切に考えているアーユルヴェーダでは、白湯を作る際も正しい手順にそい、整った飲み物になるよう心掛けています。
そして、上記の手順で作る白湯はアーユルヴェーダ的に正しい作り方というだけでなく、現代においても大きなメリットがあります。
正しい手順で作ると、現代人に嬉しいメリットもあるんです!
それは、水道水に含まれる塩素や発がん性物質のトリハロメタンが除去できるという点です(浄水器をとおした水を使用する場合は、除去されている場合もあります)。
発がん性物質のトリハロメタンは10~15分以上沸騰させ続けることで取り除くことができるといわれています。
ただし、沸騰直後はトリハロメタンの濃度は急上昇してしまうので注意が必要!そのため、15分ほどしっかり沸騰させることが大切です。
白湯の飲み方
- 白湯はどんなとき飲むのがおすすめ?
- いつ飲むのが効果的?
というと、朝一番をおすすめします。
朝目が覚めるからという理由で、起き抜けに冷たい飲み物を飲んでいませんか?
冷たい飲み物を飲む習慣は体を冷やし巡りを悪くしたり、また内臓も冷え、胃腸の働きを悪くしてしまいます。
冷たい飲み物を飲んだ直後は、なんだかスッキリ、シャキッとした感じを味わいますが、長期的に見ると体に負担をかけてしまいます。
「冷たい飲み物が好き!」という方は、ぜひ今日から少しずつでも白湯または、常温の水やハーブティーなどを取り入れる機会を増やしてみてください。
そのほか、
- 食事のあと(30分後くらい)に飲む(食事と一緒に飲むのはおすすめしません。消化液が薄まります)
- トイレに行ったあとにコップ一杯程度飲む
- 就寝前に飲む(飲みすぎはトイレが近くなり夜中に目覚めるのでおすすめしません)
に「ゆっくりとすするように」いただきます。
一日中いつでも飲んでいいですが飲めば飲むほどその効果を得られるというわけではありません。
1回にコップ一杯程度(150~200cc)が適量。
朝一番に白湯を作るのが面倒という人は、前日の夜に作り水筒に入れて保存しておくのがおすすめです。
現代人は水分不足
また、現代人は水分不足ともいわれています。水分摂取は体の循環をよくし、機能を正常に働かせるためにも重要です。
カフェインを含む飲み物を頻繁に飲むという方にもおすすめなのが、白湯。コーヒーや紅茶などを飲む回数を減らし、正しい水分摂取を心がけましょう。
普段、コーヒーや紅茶ばかり飲んでいる方にとっては、白湯はやや飲みにくさを感じるかも知れません。いやいや取り入れるのはおすすめしませんが、お気に入りのカップに入れて飲むなど、楽しみながら取り入れてみてください。
白湯を毎日のセルフチェックに!
白湯は、体と心の調子をはかるバロメーターとしてもおすすめです。
白湯習慣をしばらく続けていると面白いことに気づきます。
例えば、毎朝一番に白湯を取り入れ始めると、日によって白湯の味が異なることに気づきます。
甘く感じたり、ちょっと苦くおいしくないように感じたり・・・という具合に。
白湯が甘くおいしく感じるときは、体の調子がよいとき。
反対に苦く感じるときは、ちょっと調子が下降気味のとき。
上記はわたし自身の体感ですが、白湯習慣を続けるとほかにもこんなことがわかるようです。
- 苦いと感じるとき・・・寝不足、亜鉛不足
- 甘いとき・・・むくみがちのとき
- しょっぱいとき・・・ストレス過多、気の巡りが悪い、冷えているとき
などともいわれています。
いつでも気軽に、そして誰でも取り入れられる健康法としておすすめの白湯。
正しい手順で作り上手に取り入れることで、心身の調子を整えたり、バランスを整えたり、巡りをよくしたりなど嬉しい効果が期待できます。
人によってはさまざまな体感を得られると思います。
毎朝の白湯習慣を取り入れ始めて私自身は、自分の感覚をより観察するようになり、体と心と上手に向き合えるようになったように感じています。
ただ体によい飲み物だからと取り入れるだけでなく、
- 飲んだときにどんな風に感じたか
- 体の調子はどうかな
など、
ゆっくりじんわり味わって、日々の体と心の調子をセルフチェックするのに役立ててみてください。
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