梅雨こそ、自分を労わって健やかな暮らしの土台作りを

身体や心を感じていますか?

適切な休息は、幸福で健やかな毎日を送るために必要不可欠です。
春は、新しい生活が始まり活動的に過ごされたのではないでしょうか。そして、季節は春から初夏へ、そして梅雨の時期へと移行しています。

梅雨の時期は、自然界のリズム(低気圧など)の影響により自律神経のバランスが乱れやすく、健康管理に特に注意を払う必要があります。

また、現代社会に生きる多くの人が好きなときにゆっくり休むことができず、緊張状態で長時間過ごし、過度のストレスにさらされています。

ストレスを感じているときは、落ち着いて自分を内観し、間違った身体や心の使い方を見直す必要があるという、自分自身からのメッセージです。

体や心の状態を目で見て確認することができれば非常にわかりやすいのですが、残念ながら感じることしかできません。
体のことは比較的感じやすいですが、心を感じることについては忙しさや情報過多によって後回しになり、それが続くと自分の心がわからなくなってきます。

毎日やることが多すぎて忙しく、自分自身のための本当にやりたいことの時間が取れなくなると、人生そのものが戦いのような、まるで波にのみ込まれているようになってきます。

残りの1年を快適に過ごすためにもこの時期に一度、立ち止まってみてゆっくりと自分自身と向き合ってみましょう。

アーユルヴェーダの教えからの日常でできる自分の労わりかた

お知らせ

アーユルヴェーダはこのような戦いの波にのまれないように、自分自身のことをよく観察するようにと教えてくれています。

自分に労わりや優しさを与え、体の状態や心の状態に意識を向けてみる。ときには、自分へ優しい言葉や人から言われてうれしい言葉や前向きな言葉をかけてあげるのもいいでしょう。

その他にも、いくつか日常で実践できることをご紹介させていただきます。

  • 情報からはなれる
  • デジタルデトックスの時間をもつ
  • 使う物に感謝し大切に扱う(乱雑に扱わない)
  • ときには、Noを伝える勇気を持つ(他人の誘いに無理につきあわない)
  • 良質な睡眠を心がける(落ち着いた気持ちの状態をつくって眠りにつく)
  • 自分に優しい休日をすごす
  • ひとりの時間を意識的にとる(ひとりになるのが苦手な人は無理に意識しなくてよい)

ひとりの時間をもって本当にリラックスすることは、黄金の秘薬ともいえます。
気軽に取り入れやすいことをご紹介していますのでぜひ実践してみてください。

自律神経が与える影響と状態

自律神経

自律神経という言葉は多くの方が聞いたことがあると思います。

日本人は、自律神経の乱れから病気へと発展していく傾向があるとされているので、簡単な知識を持つことによって、自分自身を守っていきましょう。

自律神経は、全身の器官をコントロールし、内臓の働きを正常におこない、代謝や体温調節など休むことなくコントロールしている神経のことをいいます。

ここでは、もう少し具体的に自律神経がどのような働きをしているのかを簡単にご紹介したいと思います。

はじめに自律神経は2種類あります。
この逆の働きをする2種類の自律神経のバランスを保つことによって快適に過ごすことができています。

●アクティブを生み出す「交感神経」・・・身体を活発に動かすときに働く
交感神経が優位になると、

  • 内臓の働きに負担がかかる
  • 筋肉を収縮させる
  • 肩こり歪みの原因になる
  • イライラする

リラックスを生み出す「副交感神経」・・・身体を休めるときに働く
副交感神経が優位になると、

  • 消化活動が活発になる
  • 排便排尿を促進
  • リラックスする
  • 疲労回復を促進

 

不規則な生活によって、神経が興奮し続ける・ストレスからの刺激・ホルモンの乱れなどが原因としてあげられ、自律神経が乱れると以下の症状があらわれます。

自律神経が乱れたときの症状

倦怠感・吐き気・肩こり・頭痛・めまい・耳鳴り・下痢・便秘・関節痛・神経痛などの症状があらわれ、やる気がおこらない・アレルギー・不眠・身体のしびれ・不安になる・集中力の低下・イライラしやすいなど精神的にも影響を与えます。

pixabay

普段から頑張っているという方は、 病気へと発展させないためにも、日頃から自分自身へ負荷をかけすぎないように心がけましょう。

アーユルヴェディックな神経系の乱れの整え方

労わる心

アーユルヴェーダでは、神経系の乱れの原因はひとつの側面からみるのではなく、多角的にみていきます。

まずは、神経の働きに影響しているヴァータ(アーユルヴェーダ3要素のひとつ)と関係していると考えますが、ここではセルフケアとしてご自分でおこなえる整え方を紹介したいと思います。

瞑想

瞑想は神経系を再構築、サポート、強化すると近年の研究で示されています。
とくに呼吸法は大切です。

ヨガ

太陽礼拝は呼吸と消化を最適化するのでおすすめです。
骨盤周りや脊柱周りをほぐすアーサナを重点的におこなってみましょう。

ネイチャーセラピー

森や山や海などの自然環境に身をおくと、体も心もリラックスでき、心が柔らかくなり感覚器官も研ぎ澄まされます。

(セルフ)マッサージ・トリートメント

肌には多くの末梢神経があります。触れることによってリラックスを促し、めぐりをスムーズにします。
アーユルヴェーダのシロダーラは深いリラックスを得るのに効果的です。

季節の食物

土壌中の微生物が食物に含まれ、それを食べることによってよい影響を与えるとされています。
また旬の食材は、一番おいしく栄養価が高いときですので、暮らす土地の旬の食材をいただくのはとてもおすすめです。

冷え対策

薄着による冷え、冷たいものを摂りすぎて内臓を冷やさないようにしましょう。

※セルフケアは予防として取り入れてください。軽度な場合はセルフケアでも調子を整えるのに役立ちますが、重度の場合は、ご自分で判断、対応せず専門家の治療が必要になります。医師の診察をおすすめします。

自分を労われるのは、自分自身

ここまで、アーユルヴェーディックな自分の労わり方や簡単にできる自律神経の整え方のことをご紹介しました。

そのほかにも、疲れを感じたときはしっかりと休息をとり、刺激や動揺することがらを避けたり、遠くへの旅行なども控えたりなど、自分自身を労わる時間を持つことをおすすめします。

そして外的要因からの影響を受けすぎない暮らしを楽しみ、ちょっとした違和感や自分自身からのSOSを見過ごさないよう定期的なセルフチェックをおこなうこともおすすめします。

梅雨時期に関わらず、ちょっと疲れたな、休憩したいなというときや普段忙しく過ごしているという方は、ゆとりのある時間を大切にしてご自身を労わって、健やかな毎日をお過ごしください。

 

参考:厚生労働省eヘルスネット

 

文=AYUWEDA菊澤理恵

 

Eat Act Tokyo編集部

Eat Act Tokyo 編集部 I つくる喜び、たべる楽しさ『自然にそった食べ方、暮らし方』をテーマに季節の食材を使ったレシピや心地よい食べ方を発信。私たちにも、地球にも、やさしい食べ方や暮らし方をご紹介しています。

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