【自然にそった暮らし】第三十七候「涼風至 すずかぜいたる」立秋・初候

今回は、自然にそった暮らし、七十二候の第三十七候「涼風至」について。
涼風至は、「すずかぜいたる」と読みます。

二十四節気では「大暑」から「立秋」へと移りました。涼風至は、「立秋」の初めの七十二候、初候です。
いまの8月7日~11日ころになります。

七十二候は、自然に寄り添う暮らし方の知恵を紹介してくれています。
そのなかでも、EATでは旬の食材についてご紹介しています。自然にそった食べ方の参考にしていただけると嬉しいです。

二十四節気「立秋(りっしゅう)」

秋の気配がほんのりと現れてくるころで、秋のはじまりです。
暑さはピークをむかえますが、ここから白露(9月7日)までを「残暑」といいます。

旧暦の7月7日は立秋のころ。中国では七夕のことを乞巧節(きっこうせつ)といいます。日本でも仙台や松本など、8月6日ころに七夕祭りをする地域もありますね。

七十二候「涼風至(すずかぜいたる)」

立秋初候

新暦で8月7日~11日ころ。

涼しい風が吹きはじめるころ。
朝夕は秋の気配を感じる涼やかなかぜが吹き抜けます。

夏の季語で「秋隣(あきとなり)」という言葉があります。
本来は立秋より前に使用する言葉ですが、暑い中にも時折吹く涼しい風や、草花の色の様子、虫たちの鳴き声の変化など、少しづつ秋に近づいています。

旬の食材「桃」

桃

桃の旬は7~9月。
中国が原産で、日本では縄文時代から桃があったといわれています。食用に栽培されるようになったのは江戸時代ころからとされています。

桃にはペクチンや食物繊維が含まれており、腸を整えてくれます。また、カリウムも豊富で、体内にたまったナトリウムを排出し、むくみを解消してくれます。

桃を選ぶ際は、ふっくらとしていてうぶ毛があるもの、鮮やかな紅色で白い斑点があらわれているものを選びましょう。
未熟で固めの桃は、常温保存し追熟しましょう。そのまま冷蔵庫に入れてしまうと、追熟せず傷んでしまいます。

桃は冷やし過ぎると傷んでしまうので、食べる1~2時間前から冷やして食べるのがおすすめです。

桃はそのまま食べてもジューシーでおいしいですが、コンポートやジャムにしたり、シャーベットにするのもいいですね。
切った桃をサラダなどにのせオリーブオイルをかけていただくと、桃のビタミンEの吸収率が上がるといわれているので、おすすめです。

旬の食材は栄養価も高く、一番おいしいとき!
皆さんは桃で何を作りますか?

「身土不二」暮らす土地の旬の食材をたくさんいただきたいですね!

 

【七十二候とは】
日本には、一年を4つに分けた「春夏秋冬」のほかに、一年を24等分し季節を表す「二十四節気」、さらに細かく一年を72等分した「七十二候」という暦があります。
七十二候は、四季折々のできごとをそのまま名前にしていて、5日ごとに新しい季節に移ります。
日本人は昔から、七十二候を田植えや稲刈りなど農耕の目安にし、節分やお彼岸、土用など季節の節目を知る暦として使っています。今では私たちの暮らしの中に溶け込み、馴染み深いものも少なくありません。また、七十二候では、植物や生き物たち、旬の食材などが紹介され、こまやかな季節の移ろいを感じるとることができます。
気候変動によって気候の変化も大きい現代には、少しずれているところもあるかもしれませんが、自然に寄り添う暮らしを思い出させてくれる知恵がいっぱいつまっています。

 

参考:白井明大・有賀一広(2020)『日本の七十二候を楽しむー旧暦のある暮らしー』角川書店.

 

写真=pixabay,photoAC
文=板倉由佳

 

Eat Act Tokyo編集部

Eat Act Tokyo 編集部 I つくる喜び、たべる楽しさ『自然にそった食べ方、暮らし方』をテーマに季節の食材を使ったレシピや心地よい食べ方を発信。私たちにも、地球にも、やさしい食べ方や暮らし方をご紹介しています。

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