【自然にそった暮らし】第五十三候「霎時施 こさめときどきふる」霜降・次候

今回は、自然にそった暮らし、七十二候の第五十三候「霎時施」について。
霎時施は、「こさめときどきふる」と読みます。

七十二候は降霜の初候「霜始降」から次候「霎時施」へ移りました。
いまの10月28日~11月1日ころになります。

七十二候は、自然に寄り添う暮らし方の知恵を紹介してくれています。
そのなかでも、EATでは旬の食材についてご紹介しています。自然にそった食べ方の参考にしていただけると嬉しいです。

二十四節気「霜降(そうこう)」

霜降とは、露が寒さによって霜となって降り始めるころのことです。
霜降から冬至までの間に北から吹いてくる風のことを「木枯らし」といいます。

七十二候「霎時施(こさめときどきふる)」

霎時施

新暦で10月28日~11月1日ころ。

霎時施は、時雨(しぐれ)が降るころのことです。

時雨とは、秋雨のようにしとしと降り続くのではなく、秋の終わりころから冬の初めにかけて、一時的にさあっと降ってすぐに晴れる通り雨です。

その年に初めて降る時雨を「初時雨(はつしぐれ)」といいます。初時雨は野山の生き物や私たちに冬支度をするようにと教えてくれます。

旬の食材「山芋」

霎時施 旬の食材「山芋」

山芋の旬は10月末~2月。
古来から、スタミナがつき、消化によいことから「山のうなぎ」と呼ばれてきました。

山芋といっても、自然薯や長芋、大和芋、いちょう芋など種類はさまざまです。「ヤマノイモ」科に属する芋をまとめて山芋といいます。

これらの芋はでんぷん質ですが、生で食べることができる芋類です。
山芋に含まれる酵素は熱に弱いため、千切りにしたり、すりおろしたりして、生でいただくのがおすすめです。

皮をむくと、酸化し色が変わりやすいので、さっと酢水にさらすとよいです。

山芋にはシュウ酸カルシウムが含まれており、これがとても小さな針型をしているため、手にかゆみが発生することがあります。

山芋の選び方:
1本丸ごと売られている場合は、皮に張りがあり、ずっしりと重く、斑点のないものを選びましょう。
カットされて売られている場合は、切り口が白くてみずみずしいものを選びましょう。

 

旬の食材は栄養価も高く、一番おいしいとき!
皆さんは山芋で何を作りますか?

「身土不二」暮らす土地の旬の食材をたくさんいただきたいですね!!

 

【七十二候とは】
日本には、一年を4つに分けた「春夏秋冬」のほかに、一年を24等分し季節を表す「二十四節気」、さらに細かく一年を72等分した「七十二候」という暦があります。
七十二候は、四季折々のできごとをそのまま名前にしていて、5日ごとに新しい季節に移ります。
日本人は昔から、七十二候を田植えや稲刈りなど農耕の目安にし、節分やお彼岸、土用など季節の節目を知る暦として使っています。今では私たちの暮らしの中に溶け込み、馴染み深いものも少なくありません。また、七十二候では、植物や生き物たち、旬の食材などが紹介され、こまやかな季節の移ろいを感じるとることができます。
気候変動によって気候の変化も大きい現代には、少しずれているところもあるかもしれませんが、自然に寄り添う暮らしを思い出させてくれる知恵がいっぱいつまっています。

 

参考:白井明大・有賀一広(2020)『日本の七十二候を楽しむー旧暦のある暮らしー』角川書店.

写真=pixabay,photoAC
文=板倉由佳

 

Eat Act Tokyo編集部

Eat Act Tokyo 編集部 I つくる喜び、たべる楽しさ『自然にそった食べ方、暮らし方』をテーマに季節の食材を使ったレシピや心地よい食べ方を発信。私たちにも、地球にも、やさしい食べ方や暮らし方をご紹介しています。

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