自然にそった暮らし】第四十一候「天地始粛 てんちはじめてさむし」処暑・次候

今回は、自然にそった暮らし、七十二候の第四十一候「天地始粛」について。
天地始粛は、「てんちはじめてさむし」と読みます。

七十二候は処暑の初候「綿柎開」から次候「天地始粛」へ移りました。
いまの8月28日~9月1日ころになります。

七十二候は、自然に寄り添う暮らし方の知恵を紹介してくれています。
そのなかでも、EATでは旬の食材についてご紹介しています。自然にそった食べ方の参考にしていただけると嬉しいです。

二十四節気「処暑(しょしょ)」

処暑とはだんだんと暑さが和らいでくるころのこと。
さまざまな穀物が実りはじめます。台風の多い季節でもあります。

七十二候「天地始粛(てんちはじめてさむし)」

秋の空

新暦で8月28日~9月1日ころ。

天地始粛とは、暑さがようやくおさまりはじめるころのこと。
まだ暑さは残るものの、時折吹く風の涼しさや虫の声などで、夏の終わりを実感する季節です。

日本の雑節のひとつに「二百十日(にひゃくとおか)」があります。立春から数えて二百十日目。稲の開花の時期ですが、台風がやってくる時期なので、農家では厄日のひとつとされています。

旬の食材「ぶどう」

処暑ぶどう

ぶどうの旬は8~10月。
ぶどうは奈良時代に中国から日本へ伝わったといわれています。たくさんの品種がありますが、甲州種は古くから日本でも栽培されてきました。

ぶどうに含まれるブドウ糖は、素早くエネルギーに変換され吸収しやすいため、非常に高い疲労回復効果があるといわれています。また、ブドウ糖は脳のエネルギー源なので、脳の働きを活発にして、集中力を高めてくれます。

ポリフェノールは皮や種に豊富に含まれており、動脈硬化やガンの予防が期待できるとされています。

ぶどうの選び方:ぶどうは、粒にハリがあり、軸が青々しくしっかりしているもの、実の表面に白っぽい粉がついているものを選びましょう。
この粉は果粉またはブルームと呼ばれるもので、果実を病気から守り、水分が蒸発するのを防いでくれています。

保存する際は、鮮度を保つために果粉は残しておいた方がよいので、洗わずに新聞紙で包むか、ポリ袋に入れて野菜室で保存しましょう。

旬の食材は栄養価も高く、一番おいしいとき!
皆さんはぶどうで何を作りますか?

「身土不二」暮らす土地の旬の食材をたくさんいただきたいですね!!

 

【七十二候とは】
日本には、一年を4つに分けた「春夏秋冬」のほかに、一年を24等分し季節を表す「二十四節気」、さらに細かく一年を72等分した「七十二候」という暦があります。
七十二候は、四季折々のできごとをそのまま名前にしていて、5日ごとに新しい季節に移ります。
日本人は昔から、七十二候を田植えや稲刈りなど農耕の目安にし、節分やお彼岸、土用など季節の節目を知る暦として使っています。今では私たちの暮らしの中に溶け込み、馴染み深いものも少なくありません。また、七十二候では、植物や生き物たち、旬の食材などが紹介され、こまやかな季節の移ろいを感じるとることができます。
気候変動によって気候の変化も大きい現代には、少しずれているところもあるかもしれませんが、自然に寄り添う暮らしを思い出させてくれる知恵がいっぱいつまっています。

 

参考:白井明大・有賀一広(2020)『日本の七十二候を楽しむー旧暦のある暮らしー』角川書店.

 

写真=pixabay, Canva
文=板倉由佳

Eat Act Tokyo編集部

Eat Act Tokyo 編集部 I つくる喜び、たべる楽しさ『自然にそった食べ方、暮らし方』をテーマに季節の食材を使ったレシピや心地よい食べ方を発信。私たちにも、地球にも、やさしい食べ方や暮らし方をご紹介しています。

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