【自然にそった暮らし】第三十八候「寒蝉鳴 ひぐらしなく」立秋・次候

今回は、自然にそった暮らし、七十二候の第三十八候「寒蝉鳴」について。
寒蝉鳴は、「ひぐらしなく」と読みます。

七十二候は雨水の初候「涼風至」から次候「寒蝉鳴」へと移りました。
いまの8月12日~16日ころになります。

七十二候は、自然に寄り添う暮らし方の知恵を紹介してくれています。
そのなかでも、EATでは旬の食材についてご紹介しています。自然にそった食べ方の参考にしていただけると嬉しいです。

二十四節気「立秋(りっしゅう)」

秋の気配がほんのりと現れてくるころで、秋のはじまりです。
暑さはピークをむかえますが、ここから白露(9月7日)までを「残暑」といいます。

旧暦の7月7日は立秋のころ。中国では七夕のことを乞巧節(きっこうせつ)といいます。日本でも仙台や松本など、8月6日ころに七夕祭りをする地域もありますね。

七十二候「寒蝉鳴(ひぐらしなく)」

ヒグラシ

新暦で8月12日~16日ころ。

寒蝉鳴とは、カナカナカナ・・・とひぐらしが鳴くころ。
寒蝉(かんせん、または、かんぜみ)とは、秋に鳴く蝉のことです。
ですが、ひぐらしは6月下旬から9月まで鳴き声を聞くことができます。

ひぐらしは暑さや日差しに弱いので、涼しくなる朝早くか、夕暮れを待って鳴きます。その様子から「日暮し(ひぐらし)」と名がついたともいわれています。

旬の食材「食用ほおずき」

食用ほおずきはゴールデンベリー、インカベリー、ストロベリートマト、オレンジチェリーなどさまざまな名前で呼ばれています。スーパーフードとして話題にもなっていますね。

味は甘酸っぱく、フルーティーで、ミニトマトとパイナップルの間のような味です。噛むと中の種がプチプチっとします。

原産は南米で、主な生産地はペルーやコロンビア、ブラジルです。
日本でも栽培されており、旬は7~10月といわれています。

食用ほおずきはバイオフラボノイド(ビタミンP)を豊富に含んでおり、ビタミン類の吸収を助けてくれます。

体の免疫力を高め、疲労回復にもよく、さらに強い抗酸化作用を持っています。ミネラルも豊富で、特に鉄分がたっぷり含まれているので貧血の予防にもおすすめな食材です。

また、母乳にも含まれているビタミンB群の一種であるイノシトールを含んでいます。
イノシトールはコレステロールの流れをよくし、脂肪肝や動脈硬化の予防によいとされています。また神経の働きを正常に保ってくれるといわれています。

お盆の花として飾られるほおずきは鑑賞用のもので、食用ほおずきとは違います。
鑑賞用ほおずきにの根にはアルカロイドという毒が含まれているため、食べないようにしましょう。

また、妊娠中や妊娠の可能性がある方は、食用ほおずきの摂取は控えたほうがよいとされていますので、ご注意ください。

旬の食材は栄養価も高く、一番おいしいとき!
皆さんは食用ほおずきで何を作りますか?

「身土不二」暮らす土地の旬の食材をたくさんいただきたいですね!!

 

【七十二候とは】
日本には、一年を4つに分けた「春夏秋冬」のほかに、一年を24等分し季節を表す「二十四節気」、さらに細かく一年を72等分した「七十二候」という暦があります。
七十二候は、四季折々のできごとをそのまま名前にしていて、5日ごとに新しい季節に移ります。
日本人は昔から、七十二候を田植えや稲刈りなど農耕の目安にし、節分やお彼岸、土用など季節の節目を知る暦として使っています。今では私たちの暮らしの中に溶け込み、馴染み深いものも少なくありません。また、七十二候では、植物や生き物たち、旬の食材などが紹介され、こまやかな季節の移ろいを感じるとることができます。
気候変動によって気候の変化も大きい現代には、少しずれているところもあるかもしれませんが、自然に寄り添う暮らしを思い出させてくれる知恵がいっぱいつまっています。

 

参考:白井明大・有賀一広(2020)『日本の七十二候を楽しむー旧暦のある暮らしー』角川書店.

 

写真=pixabay,photoAC
文=板倉由佳

 

Eat Act Tokyo編集部

Eat Act Tokyo 編集部 I つくる喜び、たべる楽しさ『自然にそった食べ方、暮らし方』をテーマに季節の食材を使ったレシピや心地よい食べ方を発信。私たちにも、地球にも、やさしい食べ方や暮らし方をご紹介しています。

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