【自然にそった暮らし】第三十二候「蓮始開 はすはじめてひらく」小暑・次候

今回は、自然にそった暮らし、七十二候の第三十二候「蓮始開」ついて。
蓮始開は、「はすはじめてひらく」と読みます。

七十二候は小暑の初候「温風至」から次候「蓮始開」へと移りました。
いまの7月12日~16日ころになります。

七十二候は、自然に寄り添う暮らし方の知恵を紹介してくれています。
そのなかでも、EATでは旬の食材についてご紹介しています。自然にそった食べ方の参考にしていただけると嬉しいです。

二十四節気「小暑(しょうしょ)」

小暑とは、梅雨明けが近づき、暑さがどんどん増すころ。

小暑から立秋の前日までが、暑中見舞いを出す時期になります。まだ雨の日が続いている場合は、梅雨明けしてから出すのが良いようです。

七十二候「蓮始開 (はすはじめてひらく)」

蓮

新暦で7月12日~16日ころ。

蓮始開とは,、蓮の花が開き始めるころ。

蓮の花は早朝に咲きはじめ、お昼頃には閉じます。咲きはじめて4日ほどで散ってしまいます。お昼過ぎに咲いている花があったら、それは4日目の花です。夕方まで咲き散っていきます。

蓮と睡蓮はとても似ていますが、蓮には長い茎があり高い位置で咲き、睡蓮は葉とともに水面に咲きます。

旬の食材「とうもろこし」

とうもろこし

とうもろこしの旬は6~9月ころ。

歴史は古く、起源は明確にはわかっていません。アメリカ大陸、中南米が原産地ではないかといわれています。

体を動かす主要なエネルギー源の炭水化物、体の調子を整えてくれるビタミン、ミネラルが豊富な食材です。

とうもろこしを選ぶときは、皮つきのもの、皮の色が濃い緑色のもの、ひげが多く、しっとりしていて毛先が茶色くなっているものがよいです。

とうもろこしは鮮度が落ちるのが早く、24時間もすると栄養や糖度が落ちてしまうといわれています。生での保存はなるべく避けましょう。
すぐに食べない場合は、茹でる・蒸すなどして、密閉できる保存容器などに入れ、冷蔵庫または冷凍庫で保存します。

食べ方としては、ポタージュやシンプルに蒸すのはもちろん、とうもろこしごはんも簡単でおすすめ!

また、とうもろこしのひげはお茶として飲まれていますね。
ひげを採取し、日干しして乾燥させたものが、南蛮毛(なんばんげ・なんばんもう)という生薬として使われています。カリウムを含み、利尿作用によりむくみを解消してくれます。

旬の食材は栄養価も高く、一番おいしいとき!
皆さんはとうもろこしで何を作りますか?

「身土不二」暮らす土地の旬の食材をたくさんいただきたいですね!!

 

【七十二候とは】
日本には、一年を4つに分けた「春夏秋冬」のほかに、一年を24等分し季節を表す「二十四節気」、さらに細かく一年を72等分した「七十二候」という暦があります。
七十二候は、四季折々のできごとをそのまま名前にしていて、5日ごとに新しい季節に移ります。
日本人は昔から、七十二候を田植えや稲刈りなど農耕の目安にし、節分やお彼岸、土用など季節の節目を知る暦として使っています。今では私たちの暮らしの中に溶け込み、馴染み深いものも少なくありません。また、七十二候では、植物や生き物たち、旬の食材などが紹介され、こまやかな季節の移ろいを感じるとることができます。
気候変動によって気候の変化も大きい現代には、少しずれているところもあるかもしれませんが、自然に寄り添う暮らしを思い出させてくれる知恵がいっぱいつまっています。

 

 

参考:白井明大・有賀一広(2020)『日本の七十二候を楽しむー旧暦のある暮らしー』角川書店.

 

写真=pixabay, photoAC
文=板倉由佳

 

Eat Act Tokyo編集部

Eat Act Tokyo 編集部 I つくる喜び、たべる楽しさ『自然にそった食べ方、暮らし方』をテーマに季節の食材を使ったレシピや心地よい食べ方を発信。私たちにも、地球にも、やさしい食べ方や暮らし方をご紹介しています。

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