【自然にそった暮らし】第三候「魚上氷 うおこおりをいずる」立春・末候

今回は、自然にそった暮らし、七十二候の第三候「魚上氷」について。
魚上氷は、「うおこおりをいずる」と読みます。

七十二候は立春の次候「黄鶯睍睆」から末候「魚上氷」へ移りました。
いまの2月14日~18日ころになります。

七十二候は、自然に寄り添う暮らし方の知恵を紹介してくれています。
そのなかでも、EATでは旬の食材についてご紹介しています。自然にそった食べ方の参考にしていただけると嬉しいです。

二十四節気「立春(りっしゅん)」

立春とは、二十四節気の中で1番最初にくる節気で、正月節ともいいます。立春の前日が節分です。

立春から春分までの間に吹く南寄りの強風を「春一番」といいます。

七十二候「魚上氷(うおこおりをいずる)」

魚上氷

新暦で2月14日~18日ころ。

魚上氷とは、だんだんと暖かくなり、川や湖の氷が解けはじめ、魚が跳ねるころのことです。

春浅いころの薄く張った氷や、溶け残った氷のことを「薄氷(うすらい)」といいます。

暦の上では春になり、少しポカポカと暖かくなってきたと感じたあとにぶり返してきた寒さのことを「春寒(しゅんかん)」といいます。

旬の食材「明日葉」

明日葉

明日葉の旬は2~5月。

明日葉は「今日葉を摘んでも、明日にはもう伸びてくる」といわれるほど、生命力が強く、薬草にもなっており、青汁などにも使われている食材です。

明日葉にはほうれん草やケールよりもβ-カロテン、食物繊維が多く含まれています。β-カロテンには抗酸化作用が期待でき、免疫力を高めてくれるといわれています。

また、明日葉から出てくるネバネバはポリフェノールの一種であるカルコンという成分によるもので、カルコンにはむくみ改善や強い抗酸化作用があるといわれています。

さらに、クマリンという成分も含まれています。クマリンには、抗菌作用や抗血液凝固作用が期待できるといわれています。

明日葉の選び方
葉が鮮やかで濃い緑色のもの、シャキッとしているもの、切り口が変色していないものを選びましょう。茎は細めのものが食べやすいです。

明日葉は乾燥に弱いので、新聞紙などで包み(ビニール袋などに入れ)、野菜室で立てて保存しましょう。

旬の食材は栄養価も高く、一番おいしいとき!
皆さんは明日葉で何を作りますか?

「身土不二」暮らす土地の旬の食材をたくさんいただきたいですね!!

 

【七十二候とは】
日本には、一年を4つに分けた「春夏秋冬」のほかに、一年を24等分し季節を表す「二十四節気」、さらに細かく一年を72等分した「七十二候」という暦があります。
七十二候は、四季折々のできごとをそのまま名前にしていて、5日ごとに新しい季節に移ります。
日本人は昔から、七十二候を田植えや稲刈りなど農耕の目安にし、節分やお彼岸、土用など季節の節目を知る暦として使っています。今では私たちの暮らしの中に溶け込み、馴染み深いものも少なくありません。また、七十二候では、植物や生き物たち、旬の食材などが紹介され、こまやかな季節の移ろいを感じるとることができます。
気候変動によって気候の変化も大きい現代には、少しずれているところもあるかもしれませんが、自然に寄り添う暮らしを思い出させてくれる知恵がいっぱいつまっています。

参考:白井明大・有賀一広(2020)『日本の七十二候を楽しむー旧暦のある暮らしー』角川書店.

 

写真=pixabay,photoAC
文=板倉由佳

 

Eat Act Tokyo編集部

Eat Act Tokyo 編集部 I つくる喜び、たべる楽しさ『自然にそった食べ方、暮らし方』をテーマに季節の食材を使ったレシピや心地よい食べ方を発信。私たちにも、地球にも、やさしい食べ方や暮らし方をご紹介しています。

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