【自然にそった暮らし】第四十五候「玄鳥去 つばめさる」白露・末候

今回は、自然にそった暮らし、七十二候の第四十五候「玄鳥去」について。
玄鳥去は、「つばめさる」と読みます。

七十二候は白露の次候「鶺鴒鳴」から末候「玄鳥去」へ移りました。
いまの9月17日~21日ころになります。

七十二候は、自然に寄り添う暮らし方の知恵を紹介してくれています。
そのなかでも、EATでは旬の食材についてご紹介しています。自然にそった食べ方の参考にしていただけると嬉しいです。

二十四節気「白露(はくろ)」

白露とは、大気が冷えてきて、露ができはじめるころです。
残暑が引いて、本格的に秋になっていきます。

七十二候「玄鳥去(つばめさる)」

つばめ

新暦で9月17日~21日ころ。

玄鳥去とは、春先に日本にやってきたつばめが南の国へ帰るころ。
渡ってくるときは1羽でやってくるつばめですが、帰るときには数千から数万羽で帰っていきます。

9月20日は「空の日」です。
空の日は1940年に制定された「航空の日」がはじまりです。1911年9月20日、国産の山田式飛行船が東京上空一周飛行に成功したのを記念して制定され、1992年に「空の日」に改称されました。

旬の食材「なす」

なす

なすの旬は6~9月。
原産はインドで、日本でも奈良時代には栽培されていたようです。
なすは世界で1000品種以上あるともいわれています。

なすの90%以上は水分なので、カロリーの低い野菜です。
紫の皮にはナスニンといわれるポリフェノールの一種が含まれています。ポリフェノールには抗酸化作用があり、ガン予防や肌をきれいにしてくれる効果などが期待できます。

ナスニンは水溶性なので、切ってから水にくぐらせると栄養価が落ちてしまいます。水にくぐらせる際は、短時間にしましょう。

なすは「体を冷やす」といわれますが、これは水分とカリウムが多く含まれているためです。カリウムには利尿作用があり、水分を体内の熱と一緒に排出します。また、体内の余分な塩分を排出してくれるので、血圧を下げます。血圧が下がると体温が上がりにくくなるため、体を冷やすといわれています。

夏の暑い日に体を冷やしてくれる点ではその季節の気候に合うのでよい食材ですが、体を冷やしたくない方は、体を温めてくれる食材や調味料と一緒に調理するのがおすすめです。

なすの選び方
表皮がつやつやで、光沢があり鮮やかな色のもの、ヘタの棘が痛いくらいのものを選びましょう。また持った時にしっかりと重みを感じるものがよいです。

 

旬の食材は栄養価も高く、一番おいしいとき!
皆さんはなすで何を作りますか?

「身土不二」暮らす土地の旬の食材をたくさんいただきたいですね!!

 

【七十二候とは】
日本には、一年を4つに分けた「春夏秋冬」のほかに、一年を24等分し季節を表す「二十四節気」、さらに細かく一年を72等分した「七十二候」という暦があります。
七十二候は、四季折々のできごとをそのまま名前にしていて、5日ごとに新しい季節に移ります。
日本人は昔から、七十二候を田植えや稲刈りなど農耕の目安にし、節分やお彼岸、土用など季節の節目を知る暦として使っています。今では私たちの暮らしの中に溶け込み、馴染み深いものも少なくありません。また、七十二候では、植物や生き物たち、旬の食材などが紹介され、こまやかな季節の移ろいを感じるとることができます。
気候変動によって気候の変化も大きい現代には、少しずれているところもあるかもしれませんが、自然に寄り添う暮らしを思い出させてくれる知恵がいっぱいつまっています。

 

参考:白井明大・有賀一広(2020)『日本の七十二候を楽しむー旧暦のある暮らしー』角川書店.

 

写真=pixabay,photoAC
文=板倉由佳

 

Eat Act Tokyo編集部

Eat Act Tokyo 編集部 I つくる喜び、たべる楽しさ『自然にそった食べ方、暮らし方』をテーマに季節の食材を使ったレシピや心地よい食べ方を発信。私たちにも、地球にも、やさしい食べ方や暮らし方をご紹介しています。

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