【自然にそった暮らし】第四十四候「鶺鴒鳴 せきれいなく」白露・次候

今回は、自然にそった暮らし、七十二候の第四十四候「鶺鴒鳴」について。
鶺鴒鳴は、「せきれいなく」と読みます。

七十二候は白露の初候「草露白」から次候「鶺鴒鳴」へ移りました。
いまの9月12日~16日ころになります。

七十二候は、自然に寄り添う暮らし方の知恵を紹介してくれています。
そのなかでも、EATでは旬の食材についてご紹介しています。自然にそった食べ方の参考にしていただけると嬉しいです。

二十四節気「白露(はくろ)」

白露とは、大気が冷えてきて、露ができはじめるころです。
残暑が引いて、本格的に秋になっていきます。

七十二候「鶺鴒鳴(せきれいなく)」

鶺鴒

新暦で9月12日~16日ころ。

鶺鴒(セキレイ)が鳴きはじめるころ。
季節は仲秋です。

鶺鴒は長い尾を上下に振りながら歩くので、尾で地面を叩いているように見え「石たたき」や「庭たたき」と呼ばれています。
また、イザナギとイザナミのもとに鶺鴒が飛んできて子どもの作り方を教えたというエピソードから「恋教え鳥」という別名も持っています。

旬の食材「梨」

梨

梨の旬は8~10月。
梨は古くから日本でも食べられていたようで、弥生時代の遺跡から梨の種が発見されています。

梨はジューシーで甘味がありますが、カロリーは低い果物です。
ソルビトールや食物繊維を含んでいるので、腸を整え、肌をきれいにしてくれます。
また、クエン酸やアスパラギン酸を豊富に含み、疲労回復効果をもたらしてくれます。アスパラギン酸は皮に多く含まれているのでオーガニックの梨を皮ごと食べるのもおすすめです。

梨に含まれるプロテアーゼという酵素はお肉を柔らかくしてくれます。梨をすりおろしたものと調味料をお肉に漬け込み焼くだけで、おいしいお肉料理が作れます。

柔らかくなってしまった梨でも、ピューレにしてお料理のソースやドレッシング、煮込み料理を作る際の甘味料がわりに加えるのもおすすめです。

梨の選び方
持ったときにずっしりと重みのあるもの、軸がしっかりしていて果皮にムラがないものがよいです。

旬の食材は栄養価も高く、一番おいしいとき!
皆さんは梨で何を作りますか?

「身土不二」暮らす土地の旬の食材をたくさんいただきたいですね!!

 

【七十二候とは】
日本には、一年を4つに分けた「春夏秋冬」のほかに、一年を24等分し季節を表す「二十四節気」、さらに細かく一年を72等分した「七十二候」という暦があります。
七十二候は、四季折々のできごとをそのまま名前にしていて、5日ごとに新しい季節に移ります。
日本人は昔から、七十二候を田植えや稲刈りなど農耕の目安にし、節分やお彼岸、土用など季節の節目を知る暦として使っています。今では私たちの暮らしの中に溶け込み、馴染み深いものも少なくありません。また、七十二候では、植物や生き物たち、旬の食材などが紹介され、こまやかな季節の移ろいを感じるとることができます。
気候変動によって気候の変化も大きい現代には、少しずれているところもあるかもしれませんが、自然に寄り添う暮らしを思い出させてくれる知恵がいっぱいつまっています。

 

参考:白井明大・有賀一広(2020)『日本の七十二候を楽しむー旧暦のある暮らしー』角川書店.

 

写真=pixabay,photoAC
文=板倉由佳

 

Eat Act Tokyo編集部

Eat Act Tokyo 編集部 I つくる喜び、たべる楽しさ『自然にそった食べ方、暮らし方』をテーマに季節の食材を使ったレシピや心地よい食べ方を発信。私たちにも、地球にも、やさしい食べ方や暮らし方をご紹介しています。

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