【自然にそった暮らし】第四十八候 「水始涸 みずはじめてかるる」秋分・末候

今回は、自然にそった暮らし、七十二候の第四十七候「水始涸」について。
水始涸は、「みずはじめてかるる」と読みます。

七十二候は秋分の次候「蟄虫坯戸」から末候「水始涸」へ移りました。
いまの10月3日~7日ころになります。

七十二候は、自然に寄り添う暮らし方の知恵を紹介してくれています。
そのなかでも、EATでは旬の食材についてご紹介しています。自然にそった食べ方の参考にしていただけると嬉しいです。

二十四節気「秋分(しゅうぶん)」

秋分とは、昼と夜の長さが等しくなる日のこと。
秋分の日を挟んで7日間が秋のお彼岸です。
お彼岸は日本独自の仏教行事で、ご先祖様を供養し、感謝する日とされています。

七十二候「水始涸(みずはじめてかるる)」

水始涸 みずはじめてかるる

新暦で10月3日~7日ころ。

秋分が過ぎ、いよいよ収穫の秋です。
水始涸は、田から水を抜いて、稲刈りをはじめるころ。
稲を刈る前に、田の水を抜くことを「落し水」といいます。

金木犀の橙色をした小さな花が咲き、散歩をしていると甘い香りが風に乗ってやってくるころです。花は9月下旬~10月上旬に咲きます。

旬の食材「銀杏」

銀杏

銀杏の旬は9月下旬~11月。
「生きた化石」といわれるほど歴史の古いイチョウの木。2億年も前から存在していたといわれています。そのイチョウの種子が銀杏です。

銀杏は炭水化物などの糖質をエネルギーに変えてくれるビタミンB1を含んでいます。また、カリウム、マグネシウム、リン、鉄などのミネラルも豊富です。
銀杏にはビタミンB6の作用を妨げる「メチルピリドキシン(またはギンコトキシン)」という中毒物質が入っているので、食べすぎには注意しましょう。

銀杏の選び方:
殻が白くツヤのあるもの、中身が詰まっていて乾燥しているものを選びましょう。

銀杏は殻のままであれば、常温保存可能です。ビニール袋などで密閉してしまうとカビが生えることがあるので、新聞紙などに包み、風通しのよい場所での保管がおすすめです。
1週間~1ヶ月保存が可能ですが、時間が経つと中身が黄色くなり硬くなることがあるので、早めに食べましょう。
長期保存する場合は、殻のまま冷凍、もしくは殻を割り、塩ゆでして冷凍保存がよいです。

旬の食材は栄養価も高く、一番おいしいとき!
皆さんは銀杏で何を作りますか?

「身土不二」暮らす土地の旬の食材をたくさんいただきたいですね!!

 

【七十二候とは】
日本には、一年を4つに分けた「春夏秋冬」のほかに、一年を24等分し季節を表す「二十四節気」、さらに細かく一年を72等分した「七十二候」という暦があります。
七十二候は、四季折々のできごとをそのまま名前にしていて、5日ごとに新しい季節に移ります。
日本人は昔から、七十二候を田植えや稲刈りなど農耕の目安にし、節分やお彼岸、土用など季節の節目を知る暦として使っています。今では私たちの暮らしの中に溶け込み、馴染み深いものも少なくありません。また、七十二候では、植物や生き物たち、旬の食材などが紹介され、こまやかな季節の移ろいを感じるとることができます。
気候変動によって気候の変化も大きい現代には、少しずれているところもあるかもしれませんが、自然に寄り添う暮らしを思い出させてくれる知恵がいっぱいつまっています。

 

参考:白井明大・有賀一広(2020)『日本の七十二候を楽しむー旧暦のある暮らしー』角川書店.

 

写真=pixabay,photoAC
文=板倉由佳

 

 

Eat Act Tokyo編集部

Eat Act Tokyo 編集部 I つくる喜び、たべる楽しさ『自然にそった食べ方、暮らし方』をテーマに季節の食材を使ったレシピや心地よい食べ方を発信。私たちにも、地球にも、やさしい食べ方や暮らし方をご紹介しています。

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