【自然にそった暮らし】第二十三候「紅花栄 べにばなさかう」小満・次候

今回は、自然にそった暮らし、七十二候の第二十三候「紅花栄」について。
紅花栄は、「べにばなさかう」と読みます。

二十四節気では「立夏」から「小満」へと移りました。紅花栄は、「小満」の次候です。
いまの5月26日~30日ころになります。

七十二候は、自然に寄り添う暮らし方の知恵を紹介してくれています。
そのなかでも、EATでは旬の食材についてご紹介しています。自然にそった食べ方の参考にしていただけると嬉しいです。

二十四節気「小満(しょうまん)」

小満とは、すべての生命が次第に成長し満ち満ちていくころのこと。
陽気がよくなり、太陽の日を浴びて、草花や木々、動物も虫も人も成長する季節です。

七十二候「紅花栄(べにばなさかう)」

紅花

新暦で5月26日~30日ころ。

紅花が咲き始めるころ。
染料や化粧品としても使われてきた紅花、咲き始めは黄色で、だんだんと色が変化し紅くなっていきます。

紅花の開花は5月とされていますが、黄色からオレンジ色になり、実際に紅くなるのは7月初旬なので、「紅花栄」でいう紅花とは「ツツジ」であるという説も。

季節の話では、旧暦の5月に降る雨を、「五月雨(さみだれ)」と呼んでいました。

また続いた雨が途切れて見られる晴れ間を、「五月晴れ(さつきばれ)」といいました。ですが五月晴れは、現在では5月のすがすがしい晴れの日をさすことが多いです。

旬の食材「しそ」

しそ

しそは和製ハーブといわれている緑黄色野菜です。
通年出回っていますが、旬は5月~8月ごろ。

しそにはビタミン、特にβ-カロテンが豊富に含まれています。
しそ独特の香りはポリフェノールの一種、ぺリルアルデヒドによるものです。食欲増進や、抗菌・防腐作用もあるといわれています。そのため、薬味や刺身のツマとして添えられていることが多いのです。

そのほかに、カルシウム、鉄、カリウムも含んでいます。

薬酒、赤しそはしそジュースにしてもおいしくいただけます。体を温める働きがあるので、夏の冷えにおすすめです。

しそは鮮度が落ちやすく、家庭栽培で育てやすいといわれているので、栽培し使う分だけ新鮮なものをいただくというのもいいかもしれません。
プランター栽培でも簡単に育つので、ぜひお試しください。

 

旬の食材は栄養価も高く、一番おいしいとき!
皆さんはしそで何を作りますか?

「身土不二」暮らす土地の旬の食材をたくさんいただきたいですね!!

 

【七十二候とは】
日本には、一年を4つに分けた「春夏秋冬」のほかに、一年を24等分し季節を表す「二十四節気」、さらに細かく一年を72等分した「七十二候」という暦があります。
七十二候は、四季折々のできごとをそのまま名前にしていて、5日ごとに新しい季節に移ります。
日本人は昔から、七十二候を田植えや稲刈りなど農耕の目安にし、節分やお彼岸、土用など季節の節目を知る暦として使っています。今では私たちの暮らしの中に溶け込み、馴染み深いものも少なくありません。また、七十二候では、植物や生き物たち、旬の食材などが紹介され、こまやかな季節の移ろいを感じるとることができます。
気候変動によって気候の変化も大きい現代には、少しずれているところもあるかもしれませんが、自然に寄り添う暮らしを思い出させてくれる知恵がいっぱいつまっています。

 

 

参考:白井明大・有賀一広(2020)『日本の七十二候を楽しむー旧暦のある暮らしー』角川書店.

 

写真=phtoAC, pixabay
文=板倉由佳

 

Eat Act Tokyo編集部

Eat Act Tokyo 編集部 I つくる喜び、たべる楽しさ『自然にそった食べ方、暮らし方』をテーマに季節の食材を使ったレシピや心地よい食べ方を発信。私たちにも、地球にも、やさしい食べ方や暮らし方をご紹介しています。

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