【自然にそった暮らし】第十候「雀始巣 すずめはじめてすくう」春分・初候

今回は、自然にそった暮らし、七十二候の第十候「雀始巣」について。
雀始巣は、「すずめはじめてすくう」と読みます。

二十四節気では「啓蟄」から「春分」へと移りました。雀始巣は、「春分」のはじめの七十二候、初候です。
いまの3月20日~24日ころになります。

七十二候は、自然に寄り添う暮らし方の知恵を紹介してくれています。
そのなかでも、EATでは旬の食材についてご紹介しています。自然にそった食べ方の参考にしていただけると嬉しいです。

二十四節気「春分(しゅんぶん)」

春分とは、昼と夜の長さが等しくなり、本格的な春がはじまるころです。

春分の日を含め、前後3日間が「春のお彼岸」になります。

七十二候「雀始巣(すずめはじめてすくう)」

雀始巣 すずめはじめてすくう

新暦で3月20日~24日ころ。

雀始巣とは、雀が巣を作り始めるころです。枯れ草や藁や動物の毛を集め巣を作ります。

雀は日本では昔からさまざまな童話や慣用句、俳句、民話にも登場するとても身近な鳥です。

人の暮らしのすぐそばに生息していますが、警戒心が強く人目につく場所には巣を作りません。屋根瓦の下や屋根と雨どいの隙間などに巣を作ります。また、つばめやハチなど別の鳥や生き物の巣を自分の巣として使うこともあるそうです。

雀は他の鳥の大きさを比較、見分けるための基準となる「ものさし鳥」ともいわれています。

旬の食材「蕗(ふき)」

旬の食材

蕗の旬は4~6月で、日本原産の野菜です。
やわらかい食感と独特の香りや苦みが特徴です。
「ふきのとう」はふきの花茎で、「蕗」は茎のように見える細長い部分で葉柄(ようへい)といいます。葉柄とは葉と茎の接続部分で、ふき本来の茎は土の中にあります。

蕗にはとても多くの水分を含んでいるため、含まれる栄養素は限られています。
含まれる栄養素には、食物繊維やミネラルが挙げられます。また、不必要なナトリウムの排出をする働きがあるといわれているカリウムも含まれています。

蕗は苦みやえぐみが強いため、あく抜きをしてから食べましょう。

【あく抜きの手順】

  1. 多めに塩をふり、まな板の上などで板ずりをする
  2. 塩が付いたままの蕗を沸騰した湯で3~5分茹でる(蕗の太さにより茹で時間を調整する)
  3. ボウルやバットの冷水を用意し冷ます
  4. 太い方の端から皮を剥く

蕗の選び方
葉が濃い緑色のもの、黒ずみのないもの、シャキッとしているもの、茎が赤みがかっていて空洞のないものを選びましょう。

旬の食材は栄養価も高く、一番おいしいとき!
皆さんは蕗で何を作りますか?

「身土不二」暮らす土地の旬の食材をたくさんいただきたいですね!!

 

【七十二候とは】
日本には、一年を4つに分けた「春夏秋冬」のほかに、一年を24等分し季節を表す「二十四節気」、さらに細かく一年を72等分した「七十二候」という暦があります。
七十二候は、四季折々のできごとをそのまま名前にしていて、5日ごとに新しい季節に移ります。
日本人は昔から、七十二候を田植えや稲刈りなど農耕の目安にし、節分やお彼岸、土用など季節の節目を知る暦として使っています。今では私たちの暮らしの中に溶け込み、馴染み深いものも少なくありません。また、七十二候では、植物や生き物たち、旬の食材などが紹介され、こまやかな季節の移ろいを感じるとることができます。
気候変動によって気候の変化も大きい現代には、少しずれているところもあるかもしれませんが、自然に寄り添う暮らしを思い出させてくれる知恵がいっぱいつまっています。

参考:白井明大・有賀一広(2020)『日本の七十二候を楽しむー旧暦のある暮らしー』角川書店.

 

写真=pixabay,photoAC
文=板倉由佳

Eat Act Tokyo編集部

Eat Act Tokyo 編集部 I つくる喜び、たべる楽しさ『自然にそった食べ方、暮らし方』をテーマに季節の食材を使ったレシピや心地よい食べ方を発信。私たちにも、地球にも、やさしい食べ方や暮らし方をご紹介しています。

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