橙の由来と栄養素について
縁起物として昔からお正月飾りやお料理に使われている橙。
「橙ってなに?」と、知らないと思っていた方でも見たことのある、鏡餅の上に飾っているあの柑橘類です。
熟した果実でも木から落ちることなく、収穫しなければ同じ樹で新旧どちらの(代々)の果実を見ることができることから、子孫が代々繁栄することに通じると、「代々」→「橙」と呼ばれ、縁起物としてお正月に用いられるようになったという歴史があります(農研機構 一押し旬の話題より)。
橙は、古くから生薬として利用され、橙皮(とうひ)や枳実(きじつ)として知られています(橙、ウンシュウミカンの未熟果実を二つに切って乾燥したものを枳実という)。
橙の栄養素としては、抗酸化力が期待できるビタミンC, Eが多く含まれ、また橙に含まれるクエン酸には、疲労によってできる乳酸を分解したり、乳酸の生成を抑制したりという働きがあります。
また、血液サラサラ効果や骨粗鬆症の予防も期待できる食材です。
※クエン酸はキレート作用によりカルシウムの吸収率を高めてくれます。
橙はみかんのようにそのまま食べるというには不向きな食材。かなり酸っぱく、皮は苦みも強めの柑橘類です。
果汁が豊富なことから、ポン酢など食酢、マーマレードジャムにするなどに向いています。
橙の皮は香りが高く、果汁はクセがなく、さっぱりしていて爽やかな味。どんなお料理にも合いやすい味です。
小さい頃から風邪気味のときには橙果汁を搾り、はちみつや黒砂糖と一緒にコップに入れて、そこに少しお湯を入れたものを飲んでいます。酸っぱいですが、風邪の引きはじめにおすすめです。
また、搾り汁はお酒と割っていただいてもおいしいです。
果汁を搾った後の皮は、自家製マーマレードジャムづくりに!
その他、乾燥させた皮をお風呂に入れて入浴剤としても楽しめます。
(冬至にゆずと一緒にドライの橙の皮を入れて楽しみました)
余すことなく丸ごと活用できる万能食材として、毎年この時期を楽しみにしています。